君がのこしたもの
二人は幼なじみであり、親友でもある。

否、親友と言った方が正しいだろうか。



「でも、もうあれから二年もたつのかぁ…早いね。」

「そう言われてみれば、あの頃は私達、こんなに仲良くなかったね。」



久しぶりに二年前の話をし始めた二人。




「…どうしたの?」

「この階段、登れないの。」

「足、ケガでもしてるの?」

「ううん…けど、よく分からない…なんか、怖いの」



「じゃ、一緒に登ろっか♪」



その時に優しい笑顔で手を差し出した友梨の顔は今でも忘れられないと言い続ける由里。



「けど不思議だよね♪友梨と一緒だったらあたし、階段登れるんだよ♪本当に友梨には感謝してる!」

「そ、そんなに言ってもらえるほど偉い人間じゃないよ私は…困ってる人ってほっとけないだけだし。」


「友梨は優しいね♪あたしもそれくらい心が広かったら、あんな事にはならなかったのかな…」


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