忘れられない夏〜君との思い出〜
少し考えて思い出す。

秀哉君の最後の打席の時だ…。



「ご、ごめんなさい…。なんか、勢いで言っちゃって」


「まぁ、それが聞こえたから打てたんだよ」



え…?


「聞こえたの!?ウソだ…」


だってあんな、大きなスタンドで…しかも大合戦の中、聞こえるはずない。


私も、頑張って叫んだけど。



それでも…聞こえるなんてありえない。




「俺には聞こえるの。お前の声だけが透き通って聞こえた」



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