忘れられない夏〜君との思い出〜
「なぁ、夢叶」


「なぁーに?」


真剣な顔で


キレイな低音で


「返事…いるか?」


…―そう質問されるとは予想外かな。


「秀哉君。返事できない?」


「今はムリだ。俺は野球がある。今の一番は野球だ。……夢叶」


「ん?」


「今は野球が…。とか変な理由が入ってきた返事がほしい?」


そんなのいらない。


首を横にふる。


「ごめん。待ってて。野球が終わったら返事する。それで…いいか?」


秀哉君の中の野球に勝てないのは百も承知だよ。


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