とびっきり、片思い。
告白##中田side##
人は何かを変えたいと強く望んだ時、一世一代の決断をして、行動をする。
動かなければ、始まらない。
終わりがなければ、始まりもない。
新垣に思いを告げたあと、治ったばかりの足を使ってダッシュで教室を出た。
今度は、右足のつま先を机の角にぶつけてしまったのは不覚だった。
痛みを覚えながらも、とにかく早くどこかへ行ってしまいたい気分に駆られ、足を止めることはなかった。
廊下に森川がいたが、告白を聞いていないことを願いながら、その前を走って通り過ぎた。
ついに言ってしまった!
今更だが、恥ずかしさで身体中が脈打つような感覚に襲われた。
千田は、彼女と放課後デートで原宿に行ってしまった。
俺は、この落ち着かない感覚と一人で戦うしかない状況だ。