とびっきり、片思い。
どうして、私じゃダメなの?
この場にはいない、彼に問いかける。
息が出来ないよ。助けて――!
グッと力が入った途端、目が開いた。
今まであった映像は消えて、代わりに見えたのは見慣れた茶色の天井。
夢だったことがわかって安堵したのと同時に、泣いていることに気が付いた。
流れている涙を拭い、ぼうっとしてる頭で壁のポスターに目を向けた。
彼が、いつもと変わらない表情を浮かべてそこにいてくれる。
薄暗い部屋の中で、さっきの夢を思い出して寒気が走った。
傷口を隠すように思い切り布団をかぶった。