とびっきり、片思い。
次に目覚めた時には、眩しい朝陽がのぼっていた。
いつもより遅めの登校になってしまい、教室にはクラスの人の大半が揃っている時間だった。
「友也、告ったんだってな」
靴箱で遭遇した千田が、笑いながら冷やかしてくる。
情報の速さに戸惑う。
昨日のことだったのに。
千田に続き、廊下で私を見つけて走ってきた百合子が目を大きくして聞いてくる。
「付き合うの?」
「まだわかんない」と答えて、教室に向かっていた途中で、トイレから出てきた森りんと鉢合わせた。
「おはよう」
遠慮がちに言った私に応えて、彼女はおはようと返してくれたけど、目は合わせてくれなかった。