とびっきり、片思い。
私たち以外誰もいない教室の中で、開いた窓の外を眺めながら話す。
「最近、活動の方はどう?」
私は唐突にされた質問に答える。
「今度、巫女役で映画出ることになったの。この前、撮影が終わったところ」
「すごいじゃん!おめでとう」
「ありがとう。ワンシーンのみの出演なんだけどね」
セリフはないけど、この度の役はオーディションで勝ち取った。
公開は、来年の春を予定していて、東京の小さな映画館のみで上映するみたい。
私には、夢があるんだ。
それは、舞台や映画やTV等マルチに活躍出来る役者になって、スポットライトの中心に立つこと。