JUNK LAND【→】
小賢しい復讐に荒んだクレアは、二人の飼育する“ウサギ”に目を付けた。
せめて一矢報いる事がクレアにとってのささやかな抵抗である。
勿論、危害云々を考えていた訳ではない。クレアに出来る事等限られていた。
しかし、放課後の実験室。クレアは目撃する。
すり寄るウサギの首を掴んだスティッチが、ダガーナイフを長い耳に突き立てた瞬間であった。
思わず後退りしたクレアであったが、復讐と云うある種の狂気に似た感情を持っていた事が心の動転を最小限に抑え、次に去来した思考はクレアを納得させた。
(狂気はアナタの方だったのね、スティッチ)