JUNK LAND【→】

しかし彼は有り得ない幸運を手にした。


無智な初心者の正人には、この幸運がどれ程の確率であるか等知るところではなかった。

ただ彼の“予定通り”、真理子と云う女とはたった三度のやりとりの後、待ち合わせる約束を交わす事に成功した。


およそ待ち合わせには相応しくない、大型書店の『地図コーナー』。

目印のイタリア観光の案内を手に時間を待つ正人の前に現れたのは、イメージ通り“セレブ”と云う言葉がぴったりの女性だった。


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