青く、高く、潔く


いくら…俺が。

コイツが言うように…とんでもなく、馬鹿で。
割りと…周りの空気も読めなくて。

大間抜けな…ヤツだったとしても。



こんな、サイコーな瞬間を………


こんな形で…迎えるなんて!






たいせーの背中に…。
ピリッとした…緊張が走る。


そうだ……。

アイツは、いつも…そう。

スタートを切るギリギリの…時まで。
その、集中を…研ぎ澄まし。

決して他を寄せ付けようとは…しない。


ならば………、さっきのは?





ヤツの視界に。
心の……隙間に。


入り込めるような…存在であったと、

そう思って…、いいんだよな?






『見てろよ。』


もう、振り返ることはない…背中。
俺を見よ、と誇示する…確かな、自信。



「馬鹿は……どっちだよ、大成。」



君が……乗っている板は。

メッセージ付きの…非売品。

もう、市場に出ることのない…古いモデル。




3年間眠っていた…

暴走族の…復活だ。











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