青く、高く、潔く

アナウンスが、俺の名前を呼び上げるのを…待たずして。

勢いよく…スタートをきる。



きっと…用意していたのであろう台詞が。
後を追うようにして、流れていくけれど――…。


……ごめん、その期待に…応えられそうもない。





その、ライディングは…きっと。破天荒で……。
評価もつかないような、荒削りな滑りだったかも…しれない。




けれど……、君の余韻が、図らずとも…そっくりそのまま引き継がれて。


感じたことのない…興奮と。

身体の根底から沸き上がる…闘志と。

それらがもたらす……、運が。



俺の味方に…ついたのだった。






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