青く、高く、潔く
大成。
大成が…笑って居られるなら。
私は…どんなことだってするよ。
そう……思ったのに。
言葉にならなかった。
私達は……、恋人じゃない。
友達…と言っていいのかは、わからない。
幼馴染みのようで、ライバルのようでいて、
そうとも…言い切れない。
なら―――…、それでも、私達を結ぶ関係は…?
脳裏に…ふと。
ある文字が…浮かび上がって来た。
「大成。」
「……ん?」
「まだ……、解散なんかしないからね。」
「………え?」
その文字は……
さっき、倒れて来た……スノーボードに記されてあった。
「アイツもここに、来たんでしょう?」
「………『アイツ』?」
大切過ぎて、手離せないくせに…
目を背けてしまった、あの…一枚の板に。
「モト。」
「……ああ。」
書いたのは…、きっと…、モト。
漆黒の…板に。
黒の字で…隠された、メッセージ。
あの頃に戻れたら…、って思っていたのは…
私だけじゃあ…なかった。