ツンデレ彼氏をデレさせろ。



ーまあ、一番損な役回りは、
深津だよねー。



本当、可哀想だと思う。
だけど、朔が望んいるのは、
深津じゃない。
そして、深津が望んでいるのも、
朔じゃない。



朔が望んでいるのは、棗であり、
深津が望んいるのは、二人の幸せ。



複雑に見える深津の感情だけど、
きっと、深津は、答えが見えてる。



ーまあ、私が願うのは、
そんな彼にも幸せが訪れる
ーと、いうこと。



ーそして、



「あ!チャイム鳴ったっ!!
李斗のところへ
行ってくるねっ!!!」



「行ってらっしゃいー♪」



あの、天然鈍感バカな朔が、
ずっと笑顔でいること。



ー出来れば、何も知らずに、
何も恐れずに。ーーーーー






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