ツンデレ彼氏をデレさせろ。




「あ!
後5分でバス来ちゃうよっ!!」



ーそう言って、走り出すと。



ーぎゅっ。



手首を握られて、
ぐいっと引き寄せられる。



「っ!!」



「欲しかったんでしょ?



じゃあ、行くよ。」



「………!!!/////」



ーキス、してくれた。
しかも、その上。



「李斗ととととと。」



「いいでしょ?
朔、危なっかしいからさ。
しっかり繋いでおかないとね?」



ーしっかりと繋がれた掌。
ニヤリ、意地悪い笑顔なのに。
すごくすごくカッコよくて
発狂しそう。






ーそのままバスに揺られていると。



「あの丘さ。
小さい時に家族で行ったんだよね。
思い出の場所なんだ。
朔を一度、
連れて来たかったんだよね。
ほぼ、無理矢理連れて来た
みたいになったけど、
付き合ってくれて、ありがと。」



ーわっ!!
李斗が珍しく素直だ!!!
可愛いーーー!!!



「私こそ、ありがとう!!
すごーく綺麗だった!!!」



御礼を言った。



「李斗、素直だね。」



ーと、思ったことを言うと、



「さーく。黙ってね。」



「!!!」



唇を塞がれて、言葉を塞がれた。



ー人がほとんどいないバス
なんだけど、あくまで、
公共の場なのに。
意外と李斗って、
キス魔なのかなあ。




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