ツンデレ彼氏をデレさせろ。
「李斗は、買ったの?
マグボトル………。」
「……………。」
ーまさかの質問に動揺する俺。
思わず何も話せなくなる。
「李斗…?」
ー朔に名前を呼ばれて、
ハッとした。
「ああ、ごめん、
ちょっとやりかけてたことに
気を取られてた。
マグボトル買ったかったってか?」
ーやりかけてたことに
気を取られてたーなんて、大嘘。
動揺を悟られないように
必死に弾き出した嘘だ。
「う、うん…。」
「秘密。」
「へ?」
「ひーみーつーっ!」
「えーーっ!!!
何でよお!!!
教えてくれても
いいじゃんかあああ!!」
「またいつかわかるよ。」
ー今、この真相を言わなくても
いいだろうと思って、
こんなことを呟いた。