ツンデレ彼氏をデレさせろ。




「へ?」


朔がトボけている間に
電話を切ってしまおうと、



「んじゃな!!」



ーと、言ったんだけど。



「う、うん。
あ、おやすみ、李斗。」



!!!!!



ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
何コレ何コレ何コレ何コレ何コレ!
『おやすみ』とか、何!!
俺をぶっ壊すつもりかよ!!!
しかも、名前の呼び方が、
すごく優しくて、
とてつもなく幸せな気分になる。



ーこんな声で呼ばれて、
もし、傍にいたら、
きっと、俺、自分自身を
制御できない気がする…。



コレが電話だったことに、
感謝しつつ、
俺も愛おしい朔に囁いた。



「………ああ。
おやすみ、朔。」



「!!!」



ーそのまま、
プツリと電話を切った。







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