ツンデレ彼氏をデレさせろ。
「ココで卵いれてー、
混ぜたらいいんだよね!」
調理実習なうです。
「うわ、朔が授業に真面目ー!
いつも寝てばっかの人間なのにー。」
嫌味を言ってくるのは、爽です。
「ケータイ触って、ゴリラに
追いかけ回される不真面目さんに
言われるとは…。」
「仕方ないでしょ、
風(フウ)が熱出して
しんどそーだったから。」
風、というのは、
爽の彼氏、
中津寺 風埜【ナカツジ フウヤ】のこと。
このカップルの場合、
彼氏の方が彼女に
ひたすら、デレているパターン。笑
でも、爽のノロケ話を聴かされている
私にとっては、
十分すぎるデレデレカップルだと
理解できる。笑
「なんだかんだ、
彼氏大好きですね、爽サンは。」
「ま、まぁ?
朔ほどではないけどねー。
朔の一途さには、私も惚れるわ。
あんな、冷血漢のどこがいいんだか。
朔がおしとやかになれるよう
調教してくれてるのは感謝してるし、
確かに顔がいいのは、認めるけど。」
「李斗は確かに、カッコいいけど、
顔だけじゃない。
むしろ、顔より、性格が
カッコよすぎて外見より、
性格に惚れる。」
「例えば?」
「…優しいとこ。」
「アイツが?優しい、の?」
「………李斗は、優しいよ?」
ーそう、彼はなんだかんだ、
優しいのだ。
ツンデレのツンかなり多いけど。
「………ふーん。
んで、こんな真面目に
授業受けてるのは、
愛しの彼に渡すため?」
ーニヤニヤしながら、
爽に尋ねられた。