ツンデレ彼氏をデレさせろ。
【朔Side】



ー保健室で、李斗にされたことを
思い出すだけで、
逆上せそうになる。ーーーーー



…決して、
嫌なわけじゃなかったけど。
李斗があんなに積極的に
私に触ってくることなんて、
想像すら、つかなかった、から…。
…だから、一歩進展した喜びより、
困惑の方が大き過ぎた…。



それに、李斗に言われたセリフが
頭から離れなくて…。



『ムカつくから。』
『肌見せ過ぎ。
朔は俺の。
他の野郎に見せてんじゃねーよ。』
『ごめん、わかってるよ、
朔が行きたいのも、
俺の我儘だってことも。
だけど、やっぱりあの格好を
誰にも見せたくない…。』



…そんなことを李斗が思ったなんて
実感が沸かない。
李斗が、私にそんな感情を
抱いてくれたなんて…。



すごく現実感がない。



ーでも、そう言ってくれたことは
事実であり………、
こんな私にそんなことを
思ってくれたことが嬉しくて、
ハローウィンパーティーに
参加できないことなんて、
どうでもよくなった。



そんなことより、
さっき、李斗に首に
噛み付かれたよ!!!!!
太もも触られたよ!!!!!



どーしよおおおおお!!!!!



…ヤバイ、また鼻血が出そうだ。
これ以上、
思い出さない方が身の為だ。



ーと、一人、回想から戻ると
李斗の歩みもピタリと止まった。



ー止まったそこは。



「へ?
生徒会室?」




ーてっきり家に帰って、
いつものように、
稽古かなと思った私は、
李斗の行動に首を傾げた。
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