ツンデレ彼氏をデレさせろ。



ーバン。


と、生徒会室の扉を
勢い良く開けた李斗。



「うわっ、今度はなにっ!?」



生徒会室の一番奥の席、
一番大きな机の上で大きな椅子に
優雅に腰掛けていた人は
急に入ってきた私たちに
驚いたらしい。



ーこの人こそが、
この学校の生徒会長、
二ノ宮 零斗【ニノミヤ レイト】
さんだ。



「学祭準備室の鍵貸せ。」



ーと、私の彼氏は
生徒会長様に
何と言う口の利き方!!!



「何でよーっ。何に使うのーっ?
情事に使うんだったら、
貸さないよーっ!」



「黙れ、零斗。
そうやって使いたいのは、
山々だけど、
コイツはそんなに
精神的に大人じゃない。」



ーそう言って、
李斗は、私の頭を優しく撫でる。



何か、
貶されているのか、
褒められてるのか、
よくわからない。



そうしていると。



「ふーん。
純粋ちゃんなんだ。
ちょっと
味見したい気もするけど。」



ーそう言って、生徒会長は、
不敵な笑みを浮かべて
私に真ん前に立った。




< 166 / 207 >

この作品をシェア

pagetop