ツンデレ彼氏をデレさせろ。



「ダメに決まってんだろ。」




そう言って、私の顔を隠すように
李斗は、私を、
後ろから抱き締めた。



きゃああああああああああ!!!
李斗にいいいいい!!!
人の前で
抱き締められてるううう!!!



「うわ、この子、顔真っ赤!
カワイイねー。
…ちょっとくらい、いいじゃん?」



そう言って、伸びてきた
生徒会長の手に身体を縮めた。



ーターン。



いつの間にか。
私を抱き締めていた李斗は、
私の前に立っていて、
その手には丸めた模造紙の束。
対峙しているのは、生徒会長。
模造紙が剣の代わりになっていて、
その切っ先は、
生徒会長の鼻先。



「零斗。コイツに手を出したら、
ただじゃおかない。
朔は、俺のだ。



時間がねーんだ。
早く学祭準備室の鍵を貸せ。
貸さねえなら、
オマエの弱み、全部バラして
生徒会長失脚させるぞ。」




李斗が!!!
李斗様が!!!
御怒りになられている!!!!!



「わ、わかったっ!!
貸すから!
李斗本領発揮するの
マジやめて!!!
マジ怖いから!!!」



慄く生徒会長。
そのまますんなりと鍵を借りた
李斗は、私を連れて学祭準備室に
向かった。ーーーーー


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