ツンデレ彼氏をデレさせろ。



「何で、俺が面白ぇんだよ。」



「汐梛があんなカンジなのは、
まあ、オトコに免疫がなくて、
李斗が初めての彼氏だからだろ?
だから、あの反応もわかるよ。」



ーと、遼は、朔を庇う。
すると、零斗が、



「朔ちゃんだっけ?
李斗が彼女を好きすぎるから。
意外とすぐヤキモチ妬くしな。」



ーと、いうから…。
この言葉にひっかかりを
覚える俺は、ついつい、



「朔を名前で呼ぶな、零斗。
朔は俺の!」



ーと、言ってしまう。
すると、



「「ほら!!」」



ーと、楽しそうな二人。



「あ、そ。


ってか、零斗がいるのは、
わかるよ。
そのまま
つけてきたんだろーからな。
何で、遼までいるんだよ。
オメー、部活はどーしたんだよ?」



「部活は、今日休みー!
零斗に『面白いもの見れる』って
ケータイに
メッセージもらったんだよ!」



ーと、楽しそうに言う遼。



「あ、そ。」



「李斗、オマエ、
本当に変われたな。」



零斗は、急に優しい表情をして
そう言った。




「朔だったから、だよ。
朔は、真っ直ぐ“俺”を
見てくれるから…、
だから、変われたんだよ。」



「「うわ、
お惚気入りましたー!!」」



二人、声を合わせて言う。



「うるせー。」



「きっと、玲奈も安心してるさ。」



急に、玲奈の話題を出す遼。



「ああ。」



「玲奈は、最期の最期まで、
李斗のことを心配してたからな。」



「え、そーなの?
アイツは、俺なんか眼中にねーと
思ってたけど。」



ーそう言って、笑うと、



「本当オマエってやつは…。」



遼に呆れられた。


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