ツンデレ彼氏をデレさせろ。



遼が、
玲奈のことを好きだということは、
一目瞭然だった。



毎日毎日
『玲奈!玲奈!!生きてるか?』
ーと、病院へ見舞いに行っては
彼女に微笑みかけていた。



彼女が転院して、しばらくして、
遼は玲奈にほぼ無理矢理と
いっていいほどの約束をさせる。



『俺、バイクの免許とるから。
免許取ったら、玲奈を後ろに
乗せて走るから。
それまでに元気になっとけよ。』
ーと。



でも、玲奈の病状は、
思わしくなかった。
遼が、バイクの免許を取れる日に
近付くにつれ、
玲奈の病状は
少しずつ悪化していった。



ーそして、
遼は玲奈の最期を悟ったのか、
想いを告げたんだ。ーーー




俺と零斗は、もちろん
二人が幸せになることを
望んではいたけど。



玲奈の命が
残りわずかということは、
なんとなく気が付いていたんだ。



…だから、玲奈が、
遼の想いにどう返事するかによって
玲奈がいなくなった後、
遼が、前を向けるか
どうかがかかってくると
感じていたんだ。






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