ツンデレ彼氏をデレさせろ。




「わざわざ宣言してくるとはねー。」



只今、爽に報告中。
またヤキモチ妬かせるとか言って、
張り切られるとめんどくさいから、
もう全てを話すことにした。



「うっ。」



「でも、良かったじゃん。」



「良かった…のか…?」



「だって、半年も放置されてたんだよ。」



別に、放置されてないけど…。



「でも、マトモに
李斗の顔が見れない。
いつもは見たくて見たくて
仕方ないのに、なんだか、
恥ずかしくて、見れない。」



「まぁ、初心(うぶ)な朔にとっては、
そうなるだろねー。
でも、棗はそれをわかってて、
楽しんでるんだろーけどねー。」



「そーだろー、
絶対、そーだよー。」



だから、すごくタチが悪い。



「まぁ楽しみにしときな!
んじゃねー!!」



「はいはい、バイバイ。」


爽は、迎えにきた彼氏の
中津寺君に連れられて
帰って行った。



爽は、私にとって、
双子のお姉ちゃん的存在。




ゴリラに追われるという
アホなことをする時もあるけど、
普段はしっかりしている
大人っぽい女の子。
けれど、素直な一面もあるから、
それが見れた時はすごくかわいい。



中津寺君は、爽にベタ惚れだし、
爽も中津寺君のことが、
なんだかんだ大好きだし。



まさに、理想のカップル。



色々考えながら歩いていると、
李斗を見つけた。



「李斗ーーー!!!」



「なんだよ、うっせ。」



「早く行こっ!」



「ちょっとは大人しくなれ。」



こんな会話してるけど、
私たちは私たちであり、
これが私の幸せだったり。笑




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