ツンデレ彼氏をデレさせろ。
「明日も来るだろ?」
明日は、土曜日。
いつもなら、レモンの砂糖漬けを
持って、李斗の剣道の練習を見に行く。
ー今週もそのつもりだった。
けど、こんな確認みたいなことを
されるのは、初めてで。
すごく嬉しい反面、
李斗を試したくもなった。
「来て欲しい?」
ーこんな会話が出来るなんて、
有り得ないに等しい。
だって、今迄、こんな会話したことない。
「…別に。」
いつものように稽古終了後に
私を家まで送ってくれた李斗は、
自分の家に帰ろうと、
来た道を戻ろうと私に背を向けた。
ーけれど、私は、見てしまった。
李斗の顔が赤いことを。