あなたに届ける僕のメッセージ
えみが「例えばさ、一番後ろにいるあの人かっこよくない?」と言って後ろの方に指を指した。

私も指を指した方を見てみた。

えみが指した人は誰とも話さずずっと外を眺めている男子だった。

小さくて細い顔、大きい目、真っ黒いフサフサした髪

爽やかそうな男子だった。

私がじーっと見ていたらいきなり前を向いて目があってしまった。

私はびっくりして目をそらし、前を向いた。

目が合っただけなのにこんなに心臓がドキドキするんだろうか。



入場する時間が過ぎているのに私たちはまだ廊下に並んでいた。

先生の合図があり、ズラズラと体育館までの道を歩いた。

私たちは保護者や先輩達の暖かい拍手の中入場した。

自分の席に座って先生のご挨拶や保護者代表の挨拶などを聞いていた。

私は先生などの話は全く聞いておらずどんな先輩がいるのか気になって後ろをゆっくり振り向いた。

私の後ろに前を向いて真剣に聞いてる男子が座っていた。

ん?見たことある……あ!!!一番後ろの席の人じゃん!!!

私はまた心臓がドキドキし始めた。

すると私と見つめている男子が私にあり得ないほどの可愛い笑顔を見せた。

またドキドキした。

なんで私の後ろに座っているのよ!と思いながら私も笑顔を返し前を見た。

私が後ろを向いている間全てのプログラムがおわったようだ。

私たちは体育館から退場し、各自教室へ向かった。
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