普通な恋がしたかった!!!
「じゃ、俺行くわ」



あ、行っちゃう!



「ま、待って!」



「あ?」



「あの…ありがとう…」



…一応、助けてもらったし…。



って、やっぱ声ちっさいし、あたしってヘタレだな…(泣)



「ま、俺に助けてもらった事に、せーぜー感謝したら?」



栗毛色の髪が揺れる。


その髪の隙間から、何かが光ったのが見えた。


多分、ピアスかな。



フッと笑うと、空木咲夜は、保健室を後にした。
< 21 / 321 >

この作品をシェア

pagetop