普通な恋がしたかった!!!
「だって…本気出せないし」


…へ?



「ほ、本気??」



うなだれる明梨の背中をさすりながら、あたしは聞いた。



「今までは、女子しかいなかったから、スッゴい顔で声撒き散らしながらできたんだけどさー…。


男子もってなると、やっぱ…」



あー、なるほどでございます…。


確かに、毎年女子は、鬼の形相のごとく本気だったからね…。


「男子いたら、絶対ぶりっこする子いるもんね~」


あたしも、頬をかきながら答えた。



「明梨、最優秀賞狙ってんのに…」


「大丈夫、明梨は運動神経いいからベストをつくせ!」


さらにうなだれる明梨を、なんとかはげます。
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