僕と君の365日


「いらっしゃいませーっ!」


何て言うか。気取ってなくてすぐに馴染めるような、そんな感じがする。

子供の頃、想像した居酒屋のような。カウンター席はないけど。


丸々木でできてるテーブルと椅子。特にテーブルは形が様々でほぼ加工されてないような感じがする。


私の好きな濃い、茶色。


「タマじゃねーか。まぁーたいっぱい連れてきやがって!」

「あ、タマ!てめ...昨日メールしたのにどこほっつき歩いてたんじゃ!」


タマ.......

「猫みたい。」

「お!ねぇちゃんいいこと言うねー!タマのあだ名の以来は猫っぽいから、だぜ。」


始めにタマ、と呼んだのはお兄さん...と呼ぶのは苦しい、かな?ぐらいの年齢のオジサン。ダンディーな感じじゃなくて気さくな。

私に話しかけてきたのはお兄さん。ニカッと笑う顔はとても印象的。


「えー。ちょ、何人?」

「今、8だと思う。それにあとで一人。」

「....タマにしゅーちゃん以外の友達ができるとは....俺っち感激!」

「あ、友達じゃなくて顔見知りぐらいで...」

「まじか...どんまい、タマ。」


さらりとボケたのは陽信。そして感激!とか言っちゃてるのは店員さん。....お兄さんの。

しゅーちゃんって柊也かな?

「おい!早く席に案内しろ!」

「はーい!お席、ご案内しまーす。八名様ご来店でーす!」

そう声をかけると厨房やお店の奥からおぉときこえてきた。

「いっらしゃいませー!」

「ごゆっくりどうぞ!」


と笑顔で声をかけられる。





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