僕と君の365日
「うげ。......雨?」
ポツリ、と一粒落ちてきた雨はすぐに本降りになる。
「こっち!」
陽信に手を引かれて。走る。
.....いつ、走れなくなるのかな。
楽しいことが終わるとそんなことばっかり、考えちゃうの。
もしかしたら、今、ここで......
なんて。バカじゃないの。でも、本当になるかもしれない。
その不安にいつも襲われる。
「うわー。結構濡れたな。」
「.......そうだね。」
雨は、嫌い。
「どうかしたか?」
「ん。別に....」
陽信の顔を見るとキョトン、としてたから微笑んだ。
雨は、嫌い。
初めて孤児員の人にあった......いや、母親に捨てられた日も雨だった。
お母さん。
いくらそう呼んでも振り返らなかったし立ち止まりもしなかった。
今、思えば理由はわかるけど。
悲しかった。
幼いながらに孤独を味わった。