僕と君の365日



「いや、あの知らない人についてく趣味はないんで.....」


チケットを買って戻ると桃琉の声がする。

「や、いいじゃん。ね?」


「彼氏いるんで。てか、うざいし。そこまでかっこよくないのに、何?陽信の方が絶対、かっこいいから!」


.....な、なに言って。恥ずかしい.......


じゃなかった。桃琉は二人の男に絡まれている。


「は?何だよ?なめてんじゃね、」


ドゴ、と鈍い音がする。


「こいつ、俺の。」

「っ。くそ。」


男は逃げていった。

「桃琉、ケガは?」

「ない。ありがと。」


にしても。人を殴るとどうしても罪悪感が残る。

ま、殴ったのは俺だけど。





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