僕と君の365日

「まぁ、ええわ。適当に買ってくるし。」

歩いていく都騎。

「本当にいい人だね。都騎って。」

「なんだかんだ言って、最後は奢ってくれるし。」

「なんか財布みたいになってるんだけど。」

都騎、可哀想じゃね?

「いいの。都騎がなんかあったら俺たちは助けてるんだから。」

「まぁ、何でか都騎はトラブルが多いから。」

その都騎のトラブルのおかげで俺たちは一緒にいるようになったんだけど。

「どんなことがあったの?」

「んー......俺が知ってるなかで一発目は転校初日、かな?」

左京が話し出す。

「あー....あれは大変だった。」

「だね。転校してきたのが中2で関西だったから関西弁でフレンドリーのハイテンション。」

あれは本当に凄かった。

「元々、俺と陽信は同じクラスで、だけどあんまり喋らなかった。そこに都騎がドーンと....」

「俺、二色 都騎でーす。関西から来てん。好きなものは可愛い子、ちゃうかな?仲良くしてくれると嬉しいわ。」

だったような気がする。

「そうそう、そんな自己紹介して。一応あの顔でスタイルだから。黄色い声がわーっと。」

「キャー!みたいな?」

やべ、桃琉の声、にてる。

「そんな感じ。そのままクラスの問題児に目をつけられ、その日のうちにイケメンがって女子に噂が。チャラチャラしたのがって男の先輩に噂が。」

「女子に噂.......」

「うん。昼休みにはクラスの前の廊下が通れないぐらい人が見に来るわ、都騎は都騎で全員相手してるわ....でそこに怖い先輩が乱入。」

3年の問題児。

「ちょっとこいや。だよ。」

「怖かったな。あの先輩。髪の毛普通に黄色とか赤とか。中学生なんですけど。みたいな。」

「中身はそんな怖くなかったけど。」





< 44 / 166 >

この作品をシェア

pagetop