僕と君の365日
「美琴は怖いんだよー。」
何とか話は盛り上がる。
「でもイオはイケメン好きでね。二年の早乙女先輩?がかっこいい。って言ってた。私はみたことないんだけど。陽信は?可愛い子、いた?」
その話題はダメだ。
「いたよ。一人。」
「え、誰?」
「絶対言わねー。」
言えるわけもねえ。恥ずかしい。
「ほらいくぞ。」
桃琉をほっといてスタスタと歩く。
「え、ちょっとまって!」
桃琉は追いかけてきてくれた。
「あ、ここ。家。」
「ここか。.........個性的な家だな。」
「いいよ。お世辞言わなくても。確かにボロいし。」
本当にボロかった。
「桃琉、これ。」
俺は買ったものを渡す。
「え?なにこれ。雑貨屋で買ったんじゃないの?」
「桃琉、今日誕生日?」
「そうだけど。」
「だからプレゼント。」
そう言うとなぜかより、彼女のなかで謎は深まったらしい。