手にしたあとは?〜積み重なってゆくもの〜
新しい恋
「乾杯〜!」
今日はクラスの飲み会です。すごく楽しい。
でも、大樹さんの事を思う。
顔を、瞳を見てしまうとやっぱり好き。
大樹さんのあの大きくてあったかい手が、私の頭を撫でる事は……もぅないよね。
彼女…産むんだ。良かった…。
でも少し複雑。大樹さんは、父親になれないって言ってた。
ぢゃあ結婚したりはしないの?
子供はどうなるの?
…私が考えてもしょうがないよね。
大樹さんへのもぅキモチは閉まって置こう。
一人でみじめになっちゃうもん。
でも…新しい恋なんて…。
「華乃、ぼ〜っとすんなよっ!」
てっチャンがビールを二人分持って、隣に座った。
「てっチャン…飲みすぎ〜。」
そんな私はこの後、どんどん…てっチャンのやさしさに包まれていく事になった。