手にしたあとは?〜積み重なってゆくもの〜


大樹さんは、同じのサークルの先輩。


切長で真っ黒な瞳が印象的なんだ。普段はクールでチョット強引だけど、本当はすごくやさしい人。

私がご飯を作ってる時、大樹さんは後ろにまとわりつく。


つまみぐいをしたり、手伝ったり。


「うまい!華乃の作るメシはやっぱうまいな♪」




そう微笑んで私の頭を撫でる大樹さんが一番好き。



眠る時、遠慮がちにオデコにちゅってキスをする大樹さんとの時間。





甘いの。




でも…




何か足りない…



そんな時だった。



クイッ―


大樹さんが私の顔を、軽く引き寄せた。



「?」





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