❁華皇❁
それにしても、この学校広い。


もう何度この場所を通ったことか……



「もうやけくそだー!」


私は勘を頼りに、やっとのことで、理事長室にたどりついた。


「失礼します。雨宮 桜です」


私はこの学校では、天宮ではなく、雨宮-amemiyaという偽名をつかう。

「どーぞー」


ガチャ


「久しぶりだな……桜」

「……は?」



あれ?幻?


「おーい、大丈夫か?」
「なんでここにいるの?」

私の目の前にいたのは……


「空兄……」


私の兄、天宮 空夜-amamiya kuuyaだった。

こんなんでも、華皇十代目総長、獄龍-gokuryuだった。

まさかー……

「空兄が理事長?」


「俺以外に誰がいるんだ?」

はぁ~……まぁね。

変なおっさんより、全然いいけどさ?


親父、はめたな?


「お前のクラスは2-Sだ」

あれ?

「私って、1年じゃないの?」


「年齢的に2年だろ?」


でも、


「桜は転校生扱いになってるから」


あー、そーゆーことね!!


「っで、Sクラスって何?」

なんとなくなら、予想できたけど、一応聞いておかないとね?

「Sクラスは、容姿端麗・頭脳明晰・運動神経抜群・族の幹部以上 のどれか2つに当てはまる奴が入るとこ」

















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