ちょっと、離れてくれませんか!?
しゅん、としてるのもつかの間。
スピーカーからはノリノリな音楽が流れてきて、そろそろショーが始まるみたいだ。
『はーい!みなさーん!!こんにちは〜!!
今日は△○水族館に遊びに来てくれて、ありがとうごさまいます〜!
それでは、本日の主役に登場していただきましょうー!』
ハイテンションなおねえさんの登場と共にショーが始まる。
どうしよう、水族館なんてひさしぶりすぎて、、、、
めちゃくちゃたのしみ!!!
数頭のイルカたちが音楽といっしょにジャンプしたり、パートナーのおねえさんやおにいさんを乗せて泳いだり。
「すごい〜!!!」
キラキラ、キラキラ。
水しぶきが太陽に反射して輝く。
わくわくする。
「あれ、、、?あのイルカ、ピンクっぽい…!!
かわいい〜!!!」
「ゆいちゃん、かわいい。」
「はあ!?私はーーっ」
なにも言えなかった。
あまりにも、矢崎くんの目が優しくて。
あ、まただ…。
キュッと音を立てて掴まれたような心臓。