ちょっと、離れてくれませんか!?


しゅん、としてるのもつかの間。

スピーカーからはノリノリな音楽が流れてきて、そろそろショーが始まるみたいだ。

『はーい!みなさーん!!こんにちは〜!!
今日は△○水族館に遊びに来てくれて、ありがとうごさまいます〜!
それでは、本日の主役に登場していただきましょうー!』

ハイテンションなおねえさんの登場と共にショーが始まる。


どうしよう、水族館なんてひさしぶりすぎて、、、、
めちゃくちゃたのしみ!!!


数頭のイルカたちが音楽といっしょにジャンプしたり、パートナーのおねえさんやおにいさんを乗せて泳いだり。

「すごい〜!!!」

キラキラ、キラキラ。
水しぶきが太陽に反射して輝く。

わくわくする。

「あれ、、、?あのイルカ、ピンクっぽい…!!
かわいい〜!!!」

「ゆいちゃん、かわいい。」

「はあ!?私はーーっ」


なにも言えなかった。
あまりにも、矢崎くんの目が優しくて。


あ、まただ…。
キュッと音を立てて掴まれたような心臓。



< 13 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop