ちょっと、離れてくれませんか!?
手には、矢崎くんからのお土産袋と入場料分のお金が握られたまんま。
でも、そんなのもう気にしてなれない。
ダッシュで家まで帰って、
大急ぎで2階にある自分の部屋まで駆け上がって、バタンとドアと閉める。
「ーーーーッ。なんなのよぉ〜。」
自分だけ、真っ赤。
自分だけ、意識してる。
あの雰囲気に、ついていけなかった。
矢崎くんは、私を、どう思ってるの?
じゃあ、私は、矢崎くんを…
どう思ってるの?
もう、なんだか泣きそう、、、。
ドキドキした。もうドキドキなんか通り越してバコバコだったかも。
死んじゃうかと思った。
いきなりオトコノコになった彼に、まんまと振り回されて、意識させられて。
目を合わせたら、それこそゼンブ、見透かされそうで、怖かった。
だから目なんか見てないのに、熱い視線を感じて。
あさってから、どうやって接すればいいの?