ちょっと、離れてくれませんか!?


せっかくオデコで熱測ってあげようとおもったのに〜
と拗ねる矢崎くんはもう完全シカト。

危険!!!この人キケン!!!


「じゃぁっ、私、行くからっ」
「あっ、ちょっとゆいちゃんー!!!」

追いかけてきてるのは知ってるけど、もう逃げるしかない。
あの矢崎くんが怖かったっていうのもちょっとあるんだけど、何より、デコチューを嫌だと思わなかったことに気づいてしまった自分が怖い。私もキケン。


彼に熱らされて、絆されて、そこに溺れちゃったらーーーー
じゃあ、そのあとは?

矢崎くんは、私をペット以上に思ってない。
きっとキスだって、なんとも思ってないからあんなに普通に出来ちゃうんだ。

女の子にも慣れてるみたいだったし、あんなの彼にしてみれば日常茶飯事なのかもしれない。


(もう、こんなの好きって認めてるようなもんじゃんーっ。)


「あっ!!!
ゆいちゃん発見!!!」

声とほぼ同時に感じる重さ、体温、匂い。
全部、矢崎くんの、モノ。



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