紫陽花と君の笑顔





 「今日は舞桜ちんの誕生日だろ?」





 他の友人が大声で尋ねる。


 のぶはバシバシと俺の背中を叩いて笑い声を上げた。





 「舞桜の誕生日祝い、やろうぜって約束したろーが」





 「あ……」





 そうだ。学校が早く終わるからと言って数日前に彼らが計画を立てていたのに。


 すっかり忘れていた。


 わり、と手のひらを合わせると、のぶの恋人であり舞桜のよき理解者だった裕香が微笑んだ。





 「舞桜、きっと待ってるよ」




 
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