君とさよならの時間 ~大好きの涙~




「あ、そういえばさ、さっきの…静野さんよね?」



「あ…あぁ。そうだけど」



「え!?あの美少女がココにいたん!?」



「峻司うっさい」





 紫乃がポカッと峻司の頭を殴り、また話しだした。





「まさか静野さんも病院にいたとはねぇ…。

 尋くん、びっくりしたんじゃないの?彼女が目の前にいて」



「驚くだろ。普通」



「嬉しかった、ってこともあるんじゃね?」



「う、嬉しいとか思ってねぇよ!!」



「尋くんが照れるなんて!可愛い~」



「可愛いとか言ってんじゃねぇよ!」





 双子だからか、「フフフフッ」と気持ち悪い笑い方を同時にした。


 …ったく、また俺で遊んでやがる。





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