君とさよならの時間 ~大好きの涙~
私は、ガクガク震えてる足を伸ばし踏ん張りながら立った。
そんな私に、葉上は頬に触れさせていた手をゆっくりと下ろした。
「本当は言うつもりなかった。その時がくるまで、黙ってるつもりだった。
でも、あんたがこんなところに来るから。
私があんたのことを好きになる……か、ら……」
あれ、なに私、言ってるの?
今、「好き」って……声に出して…。
やっと言った言葉を理解した私は、かぁ…!と顔を赤く染めて後ろを向いた。
やだ。どうしよう。
言っちゃった。「好き」って言っちゃった。
絶対葉上、困ってる。
なんでこんなやつに好かれたんだ俺、なんてこと思ってる。
怖い……葉上の顔を見るのが、怖い。