君とさよならの時間 ~大好きの涙~
第四章 冷たさと温かさ
家族に会いにいく。
「……びっくりしたでしょ?」
両思いになった数分後。
私と葉上はベットに腰かけ、話していた。
「この部屋……、私専用にしてくれたの。私を担当してくれてる先生が」
「だから、お前一人だけだったのか」
私が使ってるのは、扉から一番近い左側のベット。
あと5つベットはあるけど、誰も使っていない。
「去年の誕生日に、自分の部屋をあげよう、って言って用意してくれたの」
「すげぇな。その先生」
「でしょ?個室でもよかったのに。広い方がいいだろ、って」
「愛されてんだな」
「……違うわ。私が、笑顔になってくれるように同情でしてくれただけ」