君とさよならの時間 ～大好きの涙～

「―――私ね、葉上と同じで家族がいるようでいないの」






　そして私は葉上に詳しく話した。




　家族が、私を捨てたこと。


　最近会いに来てくれないこと。



　……寂しいこと。






「私のこと、好きじゃないのかなぁ…ってね」



「一回、家に行ってみたら？」



「…できないよ。怖いもん」



「家の場所知ってんだろ？俺は義父さんと姉さんの住んでる家の場所知らねぇから会いに行けねぇけど、お前は、会いに行けるだろ？」



「行ったって、追い返されるだけ」



「そんなん、行ってみなきゃわかんねぇだろ？」




　葉上の言葉に、もう反論する言葉がなくなり黙ってしまった私。





「会いにいってみろよ」