君とさよならの時間 ~大好きの涙~
病院に着くと、もう7時半だった。
「愛美ちゃんおかえりなさい。今日は遅かったわね?」
「ただいま。ちょっと用事があったの」
いつも通り、受付の看護師さんにそう言って私は“自分の部屋”へと向かう。
507号室へ行くと、私は倒れるようにベットへダイブした。
「うっ……、」
心臓を抑え、はぁはぁ…と息を荒くする。
ガンガンする頭。
もう歩けそうにないボロボロの足。
掴まれたような心臓。
うまく動かせない手。
もう、時間切れなのかな。もう、死んじゃうのかな。