君とさよならの時間 ~大好きの涙~
――ギュッ……
「葉上?なにしてるの?苦しいよ」
「いいから、抱きしめられとけ」
いきなり私を抱きしめた葉上に、私はフフッと笑みをこぼした。
あったかい。
冷たい風から、私を守ってくれてるみたい。
人の温もりって、こんなに安心させるんだね。
「大好きよ、葉上。
これからも。ずっと」
「俺も。…俺も愛美のこと好きだ。その気持ちはずっと変わんねぇ」
好きって伝えるのは、やっぱり緊張して恥ずかしい。
けど、伝えられずにはいられなかった。