君とさよならの時間 ~大好きの涙~
パクリ、と夕御飯を食べる。
食欲がなくてもあっても、食べなければ。栄養をとらなきゃ、生きていけない。
私独りしかいない、この部屋。
そうこれは、真っ白な箱だ。
「ごちそうさまでした」
手をパチンと合わせ、私は言った。
そして薬を水に流しこむようにして飲む。
元気なのにな。なのに、私、死ぬんだ。
「死ぬ」って言葉を使うと、なんだか泣けてくる。本当に死ぬんだ、って。手が、震える。