君とさよならの時間 ~大好きの涙~
―――翌日。
制服に身を包み、学校へ向かう。
整えた黒い髪は、腰あたりまでのびている。
だって、切るときがなかったんだもん。病院内に、美容院なんてないし。
教室に行き、自分の席に座る。
そして昨日と同じように外を眺める。
今日も青い空。明日も明後日も、ずっと青い空。
私はいつまで、“私”でいられるんだろう。
儚く散る桜は、まるで私のよう。
私も、もうすぐ儚く消えてしまうから……。