君とさよならの時間 ~大好きの涙~
呼び出し、ずぶ濡れ
―――葉上の偽の恋人になって一週間。
相変わらず独りの私ですが、ちょっと変わったところがあります。それは………
「あんなやつがなんで葉上くんと」
「ダサくてキモイやつと合わないっつーの」
「学校、来んなっ」
女子からの悪口。といっても、私に直接言うじゃなくて、影で…それでも私に聞こえるように普通の声の大きさで。
直接言ってきたらなんか言い返すことができるんだけど。
影でグチグチ言われてると、なにも言えない。
まぁ、嫌われてもいいんだけどさ。なんで私に言わないかな?陰口って、意外とイライラするんだよね。
「死んじゃえばいいのに」
四限が始まろうとしていたそんな時間。私はいつも通り座っていると、その横を通り過ぎた女子三人の中の一人がそう呟いた。