君とさよならの時間 ~大好きの涙~
私に対して言ってるんだろう。だって、彼女の目、私に向けてたもん。
どうして「死ね」って言うの?そんな残酷な言葉……っ。
どうせ私は死ぬわよ。でも、わざわざ言わなくてもいいじゃん。
そんな簡単に「死ね」なんて言わないでよ。
身体の軸がぶれたような感覚に落ちる。
手がこ刻めに震えるのに気づいた。肩手で拳をつくり、もう片手でその拳を包んだ。震えが止まるように。強く握った。
「………死にたくない…」
独り言のようにポツリと呟いた言葉を、誰も拾うことはなかった。
死にたくない…生きたいよ。でも、私が生きてもなにも意味なんてないでしょ?将来、死ぬ以外なにも残されていない私にとって、生きてもなにをすればいいかわかんないもん。