君とさよならの時間 ~大好きの涙~
「ねぇ、葉上くんと付き合ってるって本当?」
明るい茶色のセミロングの髪を巻いている女が私に聞いてきた。
嘘だけど本当、って答えたら「はぁ?」って言われるよね…。
「本当ですけど…」
「本当なの!?」
「えー、まじ最悪」
後ろの二人が、顔を見合わせてそう言った。
てか、なんで私に聞くの?葉上に聞けばいいのに。
「じゃあ、静野さん、別れてよ。今すぐに♪」
後ろにいた二人のうちの一人、黒い髪を高い位置でツインテールにした女が目を細めながら言った。
は…?別れる?いや、それこそ私に言わないでもらいたい。葉上に直接言ってほしい。私にはなんにもできない。